火山はどうしてできるの

いやぁ〓、このお題に手をつけるのを延び延びにしてました。
長男Aに、暮れにいただいた質問ですが、難しい。
や、マグマが地表に出ようとしている(または、出た)部分、というイメージなのですが、果たしてそれだけでいいのか?
じゃぁ、マグマはどこにあって、足の下のどのくらいの深さがドロドロなの?
地球の中は、どろどろでクニャクニャなのか?
という、子供に不安を与えるような問題を残しては、まずいわけで。

で、特定非営利活動法人日本火山学会のページに『火山Q&A 火山学者に聞いてみよう!』があったので、アクセスしてみました。

そ、そして、そこの小学生の皆さんへをクリックすると、恐るべき事実が!

東大の地震研究所・火山センターの先生が書いていらっしゃるのですが、
同じ質問の繰り返し、内容が絞られていなく、回答するのが困難とのコメントが。
そして、学校の先生に、質問内容を練ってから投稿するように書かれています。

以下、引用です。

先生が学校の授業で、このホームページを宣伝していただいたせいであろうと思います。
しかし、いただいた質問はあまりに単純すぎ、しかも同じものがほとんどです。授業で先生が学習課題として出したものをそのままここに質問しているようです(それでは、インターネットに慣れる勉強にはなりますが、肝心の課題の学習にはなりません)。
 先生方へ御願い> 生徒さんがホームページのQ&Aに質問する前に自分でちょっとは調べることをお勧めください。
それでも分からなければ、どのへんの何が分からないのかを具体的に書いてこのコーナーに質問させて下さい。
 これまでの質問の内容では、回答するにも範囲が広すぎて、いったい何を答えて良いのか悩むものばかりです。また、すでにホームページ上で回答されたものがほとんどです。

   いやぁ、質問するのも難しいもんです。
   良く、技術系その他のサイトでも初歩的な質問に『それはFAQです。以前に出ているので、検索してください』
   とのコメントがでます。
   だが、小学生はそこのところを理解するのは、難しいかもしれません。

じゃぁ、その東大の先生、『火山はどうしてできるの』に答えていないかというと、いえいえ、答えています。

以下、火山のできかたについての質問より引用

(回答)

 主に,ケイ素と酸素からできおり高温でドロドロの液体のことを「マグマ」といいます.マグマはもともとは地下の「マントル」と呼ばれる酸素,ケイ素,マグネシウムに富む物質が溶けてできたものです.火山とは地下にあったマグマが「火口」から噴出し,それが火口のまわりにたまってできた地形的な盛り上がりのことです.普通の山は,すでにあった地層が断層やしゅう曲運動によって盛り上がったもので,火山とはできかたがずいぶんと異なります.(関連回答,No. 48, 269)

 マグマは,地下のどこにでもあるわけではなく,地球の表面をおおっているプレートが生産される場所(中央海嶺)やそれが沈み込む場所(海溝)の近くのマントルが溶けてできます.また,ハワイのような「ホットスポット」という高温のマントルが地下から湧き上がっている場所でもマグマが生産されます.日本列島の下には海洋プレートが沈み込んでいますから,地下でマグマが生産されています.このため日本では火山活動が盛んなわけです.(関連回答,No. 61, 163, 165, 220, 244, 289)

   ふむふむ、出だしいきなり、ケイ素と酸素はきついですが、
   後半のマグマはどこにでもあるわけではなく、プレートが生成される場所や沈み込む場所からマントル
   溶けてできるというのは、勉強になります。(や、もしかして、高校でやっていたか?)
   ということは、マントルはドロドロではないわけで、地球の中心もちょっとしっかり硬いようで安心。

   でも、やっぱり、東大の先生、我が家にはチト難しいです。

 もうちょっとわかりやすのは?と探したのが、ありました。地元、北海道新聞社のページに
火山の仕組み

2000年に道南の有珠山が噴火したので、そのときの関連記事のようです。
で、一発目が笑える。

 残念ながら地下を直接のぞいた人はいない。

   いいですねぇ〓。こういうノリ、個人的に好きです。

 

想像では、地下深くにマグマだまりがあり、さらに深いところからエネルギーが供給されると、マグマが噴出すると考えられる。

   そうでした、マグマはいきなり地表に出るのではなくって、『マグマだまり』に溜まって、
   地表に出る隙をうかがっているのでした。

 今回、一番わかり易かったのがこのサイトの記事かな?
高校の地学の先生のサイト、その名も『地学教室
以下、こちらより引用

 地球は地殻・マントル・核と呼ばれる、半熟ゆで卵のような三層構造をしています。よく「マントル=ドロドロに融けたマグマ」と思い込んでいる人がいますが、これは誤りです。マントルは地表よりは高温ですが、融点には達していません。つまり固体なのです。マントルをつくる固体はカンラン岩という岩石です。ただしプレート運動やマントル対流のせいで、ごく一部の場所でカンラン岩が融点をわずかに越え、少しだけ融けかかっている(部分融解)ところがあります。このようにしてできた液体がマグマです。できたマグマはまわりの岩石に比べて軽い(密度が小さい)ので浮力を受け、地表近くまでやってきて、マグマだまりをつくります。これが地表に噴火したのが火山であり、マグマだまりのまま冷え固まってしまえば深成岩になります。

   北海道新聞の記事で出てきた、マグマだまりとマントルの位置関係の図もあって、わかり易いですね。
   おまけに、すごく面白そうな実験があります。
   トップページの作者より>2003.12.11に『スライムで見るマントル対流』の実験の仕方が書いてあります。

   色違いのスライムは、同じ材質だけれども、赤・緑のスライムを上下に層にしてビーカーに入れて
   温めることにより、対流のようすが目視できるんですね。すばらしい!