写真ていつからあるの?

先日次男Bが4歳になり、バスデーケーキを囲んで写真を撮っていたときのこと。
『写真ていつからあるの〓?』と長男A。
よくまぁ、ケーキを囲んで盛り上がっている時に、そんなこと気がつくもんである。

そういえば、
マルコーニ 無線の発明
グラハム 電話の発明
レントゲン X線の発明
  ・・・・
あれ?写真関係は?全然、思い浮かばない・・・

それもそのはず、箱に穴をあけて逆さに像を捕らえる『ピンホールカメラ』。
こちらの原理は1500年代にあったんですって。
言われて見ればそうかもね〓。原始的だもんね。

昔からの写真の歴史をまとめたのがこちら
かめらの触感というカメラ好き、写真好きの方のサイトからです。

実は、私が持っている本『色の性質と技術:応用物理学会光学懇話会/編(朝倉書店)』には
1839年にL.J.M Daguerre(ダゲール)がAgI(ヨウ化銀)感光層を用いた最初の白黒写真法を発表した
と書いてある。

このタイプのカメラを『ダゲレオタイプカメラ』というらしいのだが、上記かめらの触感のサイトによると、ダゲレオタイプカメラの出現は、1839年よりもうちょっと前だという。
ダゲレオタイプ・カメラが発明された3月19日?

大雑把に把握すると、今の写真につながる白黒写真法は、1830年代に生まれたということだ。

カラー写真は、1912年にR.Fischerによい見出されたが、カラー写真で実用化されたのは1930年代のこと。

さて、このカラー写真であるが、写真と実際の被写体の色を比べてみると全然違うことがわかる。
特に違うのは、肌色と自然の木々の緑色。
この2つの色は、人間の記憶色と、実際の色がかけ離れている代表の色で、カラーの銀塩写真
・肌色はより明るく
・木々の緑はより鮮やかに
なっているのだ。

この微妙な加減は、さすが銀塩写真、百数十年の歴史であり、印象に残る見事な色を引き出している。

これに比較し、デジタル写真は、被写体の色にはかなり忠実ではあるが、では、人間の記憶色に迫る色合いを出す面では、まだまだである。

さらに、黒の濃度はCCD等の光の明るさで記録するデジタル写真よりも、反射光で色を表現する銀塩写真の方が濃度の濃い色が出せるため、深い色みが表現できる。
また、純粋な赤もデジタルカメラの表現が苦手なところだ。

だが、ここ数年、ハイビジョンカメラやその他業務用カメラでも、銀塩写真に迫る黒の濃度や、赤の彩度の高さを表現できるようになってきたようだ。
身近にそれを感じたのが4年前のテレビ『仮面ライダークウガ』の映像。ハイビジョン撮影だった。
クウガの赤い目の彩度の鮮やかさに驚いたものだ。

だが、そのハイビジョンも『アナログ方式』が致命傷で、地上波デジタルの時代がまもなく来る。

そうそう、
光の三原色は、赤、緑、青で三色混ぜると白。
プリントにおけるインクや絵の具の三原色は、シアン、マゼンタ、イエローで、三色混ぜると黒になる。
通常印刷は、シアン、マゼンタ、イエロー+黒の4色で表現する。
プリントの三原色の理論では三色混ぜると黒になるから、黒を含めた4色で表現しなくてもいいようなものだが、実際には純粋なシアン、マゼンタ、イエローのインクを作ることは不可能で、黒を足すことになるのだ。
これを工夫して、エプソンのプリンターなども、4色以上のインクを使って、より色んな色彩を出そうとしている。

よ〓く見ると、私も右目で見るのと、左目で見るのと色が違う。
色を表現するのって、心理的にも、技術的にも難しいのだ。

そうそう、デジタルビデオカメラなんかを買う時も、お店の照明によっても色の出方が違ったりする。
そいでもって、カメラの前に手を出して見たり、顔を出して見たりして画質を確認して買うことが多いので、これらを想定して『店頭モード』がきれいに見えるようなアルゴリズムがカメラに組み込まれていたという話もある。